4. 緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例について

①条例の概要

この条例は、「東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例(東京都条例第36号)」及び「同条例施行規則(東京都規則第22号)」で、具体的には下記の内容で構成されています

特定緊急輸送道路の指定(平成23年6月指定)
緊急輸送道路約2千キロメートルのうち特に沿道の建築物の耐震化を推進する必要のある道路を「特定緊急輸送道路」に指定しました。道路閉塞をさせる建物について、対象となる道路は都道府県の計画で指定され、高さ以外の点で規模や用途等の規定はありません。

耐震化状況報告義務(平成23年10月1日より提出受付)

次のいずれにも該当する建築物(特定沿道建築物)の所有者等に、耐震診断や耐震改修の実施状況等についての報告義務
ア 敷地が特定緊急輸送道路に接する建築物
イ 昭和56年5月以前に新築された建築物(旧耐震基準)
ウ 道路幅員のおおむね2分の1以上の高さの建築物

耐震診断実施義務(平成24年4月1日より義務化)

特定沿道建築物の所有者に耐震診断の実施を義務化し、行政指導や実施命令により義務の履行を確保することとし、一定期間経過後も耐震診断未実施の建築物を公表可能としました。

耐震改修等実施努力義務

耐震性能が不十分な特定沿道建築物の所有者に、耐震改修等の実施努力義務を提示し、
行政指導や実施勧告により耐震改修等の実施を促進することとしました。

その他

特定沿道建築物の耐震化の進捗状況を都民へ情報提供することとし、耐震診断実施命令に違反した者や虚偽報告等をした者、耐震化状況等の報告を怠った者に対する罰則等を規定しました。 義務化及び助成の割増などの対象となる建物は、「特定緊急輸送道路」の沿道建物です。なお、耐震診断の義務化開始は平成24年4月1日からです。


注)条例文言の概要(平成19年9月修正)

「緊急輸送道路」とは、地震直後から発生する緊急輸送を円滑に行うため、高速自動車国道、一般国道及びこれらを連絡する幹線道路と知事が指定する防災拠点を相互に連絡する道路を指し、第1次から第3次まで設定されています。


●第1次: 応急対策の中枢を担う都本庁舎、立川地域防災センター、重要港湾、空港等を連絡する路線
●第2次: 一次路線と区市町村役場、主要な防災拠点(警察、消防、医療等の初動対応機関)を連絡する路線
●第3次: その他の防災拠点(広域輸送拠点、備蓄倉庫等)を連絡する路線

●耐震化に要する費用の助成

東京都は、耐震診断や耐震改修等に要する費用を助成可能とし、ほぼ100%近くの費用を助成する旨を掲げました。対象建物に対する助成の拡充と現行の区市町村の助成制度の状況を確認してください。ただし、対象外の建物については現行での助成となりますので注意してください。

助成金の一例を掲げます。
>>緊急輸送道路沿道建築物への助成制度一覧

詳しくはお打ち合わせせていただきます。

4. 緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例について