TRCの長期修繕計画の特徴

(1)調査の実施

現地調査を重視しています。
まず、建物診断(劣化調査)を実施されることをお勧めしています。
実施が無理な場合にも簡易な現況調査を行い、劣化の進行状況を調べ、また図面だけでは読み取れない問題がないか確かめ、計画に反映します。

(2)数量把握と積み上げ方式

大規模修繕と同様に部位ごとの数量を確実に把握し積み上げ方式で工事費を算出します。
延床面積や階数指標にして行う方法に比べ手間も費用もかかりますが、マンション維持管理に役立つ長期修繕計画にするには不可欠と考えています。
第一には正確な金額を用いて計画を作成することが目的ですが、それ以上に、見直しを行う場合に資材ごとの価格変動や、新しい工法材料の採用を織り込むことが可能になることが大きな効果です。

(3)資金シミュレーション

長期修繕計画では、年度ごとの必要資金を算出することが大きな目的の一つですが、この原資となる修繕積立金が十分か一時金や増額が必要かの検討を行います。
修繕積立金の増減だけでなく、改修方法や周期についても数多くのケースの検討を行います。